個人資産800億円超
長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家の清原達郎氏の著書『わが投資術』を読みました。
清原氏の歩んだ投資の道のり、哲学、ノウハウが詰まっています。
そこに活かせるものがないか探し、その一端を紹介します。
割安小型株の爆発力
清原氏のファンドは、小型株の集中投資で大きく資産を増やしました。
小型は、時価総額500億円未満を指します。
小型株の多くは、流動性が低く、機関投資家の投資対象となりにくいため、割安に放置されていることが多いです。
時を経て企業が成長していくと、機関投資家の目に留まり、流動性の低さも相まって、爆発的に株価が上昇することを狙います。
割安について
割安とは何か。それは、主にキャッシュニュートラルPERの低い株を指します。
計算式については下記のとおりです。
キャッシュニュートラルPER = PER ×(1 ー ネットキャッシュ比率)
※ネットキャッシュ比率 = ネットキャッシュ(流動資産 + 投資有価証券 × 70% ー 負債) / 時価総額
計算式とかなんだか難しいと感じた場合、ひとまずは、ざっくり以下のような企業を探します。
・売上高、営業利益が横ばいまたは成長している。
・自己資本比率が高い。
・現金同等物を多く保有し、借金が少ない。
ざっくり企業分析
少しだけ私のことを紹介させて頂きますと、投資歴ざっくり10年以上、システムエンジニア歴ざっくり15年以上のざっくり人間です。
エンジニアの経験を活かし、投資に役立つツールなどを自作しています。
スマホ片手にお手軽に企業分析できるWEBアプリを開発しましたので、良ければご利用ください。
元々は自分用に開発したものですので、会員登録もなく、無料で利用できます。
100倍株
清原氏のファンド開始時に運用していたのは、今は大企業となっている家具屋の「ニトリ」。
株価10倍くらいで売却してしまったとのことですが、今も持ち続けていれば100倍以上となっている計算になります。
ニトリの業績は、今見ても安定しています。
自己資本比率は高水準で、配当性向は30%に満たず、増配の余地があると分析できます。
下図はWEBアプリ「ざっくり企業分析」から取得したキャプチャです。
個人投資家へのススメ
2024年、新NISAがスタートし、「貯蓄から投資へ」の喚起を元に、多くの個人投資家が株式市場に参入しました。
新NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠があり、利益は非課税となります。
つみたて投資枠は、淡々とインデックス投資を続けます。
そして、成長投資枠の一部で、割安小型株を攻めたい。
清原氏は、100万円あった場合、10万円ずつ10社への投資を推しています。
リスクについて
本書では、空売りで100億円儲けるチャンスがあったとの記述があります。
最後まで読めば、清原氏は、個人投資家の信用取引、空売りを勧めていないことがわかります。
特に投資初心者は、安易に信用取引、空売りに手を出すべきではないです。
空売りで億万長者になった人は少なく、家が建つどころか墓が建つ可能性が高い。
最後に
清原氏の歩んだ投資の道のりも、順風満帆なものではなく、私財を投げ打つ場面もあり、ドラマチックで面白い。
ぜひ、一読ください。
余談ですが、語尾に「ですねえ」が多い。読書中は、最後の一文字が気になりました。
文章的に1文字多く稼げるからだろうか。いやいや、そんなはずはない。
800億円稼いだお方が1文字稼いでどうする。
最終的には、馴染んで、この語尾が好きになってしまいましたねえ。
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